前山百体観音
- 説明
- 江戸末期、観音信仰が盛んになり、西国、坂東、秩父の観音霊場併せて百寺のご本尊を石に刻み、祈りの場所として祀られたものです。小谷村をはじめ遠くは大町まで、近郷の人たちによって寄進され、当初は七十余の石仏がここに祀られ、残りは川内や松沢地区などに分かれていましたが、川内地区のものが昭和の時代にここに遷座され、今ではここと松沢薬師堂のものを併せて百体になっています。伊那高遠の石工さんの手によるもので、北アルプスを一望できる場所にずらりと並ぶ姿は圧巻です。歩荷さんや牛方もきっとここで旅の無事を祈り、一腹した事と思われます。